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モンスター

シャーリーズ・セロン、クリスティーナ・リッチ。。

実在したアメリカ史上初の女性連続殺人犯アイリーン・ウォーノスの人生を描く作品。
非常に観たかった映画をやっと観た。
シャーリーズ・セロンが13キロも体重を増やし、義歯をつけ、立ち居振る舞いすべてアイリーンになりきって演じた。
確かに、元の彼女とはとても思えない、下着姿で洗面所に立つ姿には「すげー肉の付き方。。。」と愕然としてしまう私たちだった。
スタッフが「余りの豹変ぶりに、元の彼女を忘れそうになった」くらい、役づくりをしていたらしい。

モデルとなったアイリーンの話、私は全く知らない。
全米初の女性連続殺人犯ではないという話も聞くし、本人とはかけ離れた人物像だと聞いたりもした。あの「テルマ&ルイーズ」はアイリーンがモデルらしいというのも、初めて知った。

そういう色々は置いといて、シャーリーズの演技は良いなと思った。
確かにそこへ至るまでの情報が少なすぎる気はしたが。。時間的にくどくもなくあっさりとしずぎない加減の作り方。監督はパティ・ジェンキンスという女性だが、女性の目線で作られた映画という感じはすごくした。男性はこういう映画は作らないだろうから。。

セルビー役のクリスティーナもなかなかいい感じで演じている。
中盤からは怒りも覚え、「おめー何言ってやがる!」と画面に向かって言い放った。
出会うべくして出会った二人なんだろうけど、もう少しどうにかならなかったのか。。
やるせなさを覚える。最後までセルビーを恨まないアイリーンには哀れを感じた。
そこまでして守るべきものだったのか。
二人の別れ。。バスを待つシーン。
「帰りのチケット買ってやるって言ったろ」のくだりは涙が自然と出てきた。

13の時から娼婦をしてきたアイリーン。男を死ぬほど恨んでいるのに、その男に体を売ることでしか生きるすべを見いだせなかった彼女。
最後に犯した殺人が痛々しかった。
こんな言葉をかけてくれる人がもっと早く現れてくれたら。。

「もう遅い」
そう、遅かった。


by suga_m | 2005-07-10 11:36 | 映画
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