ヒトラー最期の12日間

観たかった映画。
監督は「es」の」オリヴァー・ヒルシュビーゲル。
ヒトラー役にブルーノ・ガンツ。
彼のなりきりぶりは凄い。妄想に取り付かれた異様さ。。狂気。
「この人、ヒトラーに似てるね。。!」という私に夫が「さあ。。
ヒトラー知らないから、分からない」って確かにそうなんですがね。(-_-;
いや、ほら、昔教科書とかで見た彼の顔ですよ。

彼の秘書である若い女性「ユンゲ」の目線で語られる物語。
ヒトラーとはどんな人物だったのか。昔本を読んだことがあり、余計この映画には興味があった。
最後の12日間。
誰が見ても明らかに戦局は不利。
しかしそれを口にできるものはいない。。
一人暴走する総統。
ドイツが作ったから、美化されている。という声もあるようだけれど、それはしょうがない部分なのかもしれない。ただ、彼が総統ではなく一人の男性、人間としての顔を見せた時、あの忌わしい大虐殺など忘れさせるような優しい面差しをしていたのではないか。人間は生まれながらに殺人者ではないし、異常者ではない。きっと長い人生の間に、彼をそうさせた何かがある。
だからと言ってもちろんそれは許されるべきことじゃない。
だけど。。
観終わった時に残る感情。それは静かな怒りと悲しみ。
やるせない怒りと悲しみ。。人間は愚かだなあ。本当に愚かだ。
憎しみと悲しみの連鎖しか残らない戦争。
きっと、どちらが被害者でどちらが加害者なんて言えない。
どちらも加害者であると同時に被害者なんだと思う。
彼や彼をとりまく人間だけの責任ではなく、
彼を総統に選んだ人々もまた、加害者となりうるのではないか。

作られた世界の中をただよっていた自分の目に、年老いた女性の姿が映る。彼女は2002年まで存命していた。
これは事実なんだと、そこで我に返る。
若かった。知らなかったというのは言い訳にならない。
それまではきっと、責任をどこかに押しやっていた。
盲信していた当時気付かなかった、見えなかったこと。
それでも目が覚めた時、彼女はほんの少しだけ救われたのかもしれない。そんな気がした。







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by suga_m | 2006-10-21 23:58 | 映画
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