ドッグヴィル

このラース・フォン・トリアーって監督は、どういう人なんだろ。

セットとは名ばかりの,だだっ広いスタジオの床に白線で描いた村ドッグヴィル(犬の村)。メインストリートと、その両側に家々。最少限の家具くらいしかなく、あとは照明と音と俳優だけ。家には壁もドアもない。こんな舞台のセットのようなところで、177分のストーリー全てが進んで行く。

はじめの違和感は、見ているうちに慣れて行く。
しかし、この「ある物をないように」「ない物をあるように」演じるというのは、俳優にとってどうなんだろう?
特に後半グレースがレイプされてしまうところは、芝居では家の中だから(外にいる設定の)他の村人からは見えない。しかし、実際は壁も何もないのだから、そこでの芝居は他に丸見えである。
どこが辛かったかと言ったら、ここが一番辛かったかもしれない。。。

山間の小さな村。そこにしかない奇妙な暗黙のルールのようなもの。一歩外に出たら通用しない。そういうもの。実際に自分が経験した事がオーバーラップし(もちろんそんな犯罪のようなことではないし、村の規模も比較にならないが)、現実にありそうなリアリティをひしひしと感じた。

これを見て「スカッとした」という人もいくらかいたようで、「どこがだろう」と思ったら、ラストのシーンのことだった。まあ、そう言われたらそうかもしれない。
そのくらいして当然の罪が、村人たちにはあった。
でも、グレースとその父親たちはどうなんだろう?
傲慢と残酷さ。
人間誰でも持ってる部分。それがあのドッグヴィルの小さな村の中に凝縮されていた。
私にとっては、すっきりとしない、後味の悪い話だった。
(またしても、こんな精神状態で見る映画じゃないものを選択している自分。。)学習が足りない。


最後に奇跡的に生き残る犬のモーゼス。↓(もちろん絵のみ)ここにどんな意味が込められていたんだろう。



ニコール・キッドマンも他の俳優の演技も、とても素晴らしい。

「ドッグヴィルの告白」と「ダンサー・イン・ザ・ダーク」、ちょっと見てみたい気持ちになった。
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by suga_m | 2005-02-23 20:14 | 映画
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