大脱走

子供の頃、何度となくテレビで観ていたこの映画。最も好きな映画はと聞かれたら、これを挙げるだろう。
戦争映画が好きなんてと非難されそうだが、「大脱走」は間違いなく不朽の名作だと私は思う。

以前松本市で閉鎖される映画館があり、最後のイベントで色んな映画の上映をやっていた。この映画が上映されると聞いた時、絶対行きたかったのだが行けずにとても後悔した。
公開された当時、私は生まれていなかったので映画館で観る事はなく、今のようにビデオもない時代テレビの映画の時間を楽しみにするしかなかった。あの頃年末といえば「大脱走」を放送していたような気がする。。テレビから流れる大脱走のマーチ。なんだかワクワクし、思わず口ずさんでしまう。一度でいいから巨大スクリーンで観てみたかった。だから我が家に大型液晶テレビがきたら、絶対この映画を一番最初に観ようと心に決めていたのだ。

スティーブ・マックイーン、ジェームス・コバーン、チャールズ・ブロンソンetc。。
劇中に出てくるこれらの俳優が大好きなのはもちろん、他の俳優たちもすごく好きだ。それぞれのキャラクターがちゃんと描かれていて、子供でも分かりやすく見せてくれる。
当時これらの俳優が好きだったとは、かなり渋い好みだと自分でも思う。
マックイーンが亡くなった時は、それはショックだった。

何てったって、マックイーン演じるヒルツ、カッコイイ。めちゃくちゃカッコイイ!なんでこんなにカッコイイんだろ?
なんだか彼の周りだけさわやかな風が吹き抜けて行くみたい。
基本、一匹狼なんだけど全く他人と交わらない訳ではない。でも最終的には独り。
そう言えばジェームス・コバーン演じるセジウィックも単独で行動していて、なんだか惹かれるものがあった。彼のチャリでの脱走劇がなんだかほんわかムードで良かった。

でもなんて言ってもやっぱりヒルツ!
ドイツ軍のバイクを奪い、芝の丘陵地帯をスイスとの国境目指して爆走して行く様は、何度観てもわくわくする。
結末はもう分かっているのに、いつも「頑張れ、ヒルツ!!」と応援してしまう。
ハラハラドキドキ新鮮な気持ちで観ることができる。

子供心になんでヒルツは捕まっても銃殺されないのかな?と疑問に思っていた。でもなんとなく、主人公なんだからこれでいいんだろうと思っていた。

これが殺される映画だったら、こうは行かなかっただろう。
彼が生きているからこそ、希望が持てるエンディングなのだから。
きっとヒルツなら不屈の精神で、また脱走してくれるに違いない。そう思っていた。
「お帰りヒルツ」と放られたグローブとボールを受け取り、独房で壁に向かって投げる音。
振り返るドイツ軍兵士。

これこれ、これだよ!
さすがヒルツ。最高!

戦争映画と言えば惨い戦闘シーンが思い浮かぶ。手や足がふっ飛んだり、内臓が飛び出したり。。
CG大全盛の現代、映像化できないものはないというくらい、その技術が発達してきたと思う。
そんな今だからこそ、この映画の魅力が再発見されるのではないだろうか。。
戦争映画としては厳しい評価だという話らしいが、どうだろう。いろんな切り口があっても良いようにも思えるし、人間ドラマとしてのこの映画が私は好きだ。

私がかつてそうだったように、ひなこもまたこの映画の魅力が分かったようだった。
なんだかとても嬉しくなった瞬間だった。

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by suga_m | 2005-05-13 15:32 | 映画
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