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父親たちの星条旗

第三弾になってしまったが、「硫黄島・・」とはセットなので、これも観るしかないだろうということで。
この星条旗を立てている写真。アメリカでは非常に有名なものらしいのだが、硫黄島のこともよく知らないくらいだから、このことも全く知らず。

帰国後国によって事実と異なるところを隠され、英雄に仕立て上げられる三人の兵士たち
米国の内情、人種差別問題。。
恥ずかしながら今になって初めて、戦争の裏にこんな事実があったことを知った。(-_-;

戦場のシーンは、ほとんど帰還後のフラッシュバックによって描かれている。
あまり多いのでどうかと思ったが、彼等の背負った傷や苦悩を描くのにはあれが一番適しているということか。
特に印象的だったのは、夜のスタジアムではりぼての山に登る時の、それぞれの脳裏にフラッシュバックする戦場のシーン。分かるはずもないのに感情移入。。

硫黄島〜の方よりも、こちらの方が良い出来なのではないかと思ったのだが、それはやはり自国のことを描いているからか。硫黄島〜のことをボロクソ書き過ぎたかな、となぜかふと思った。
でもその時はそう思ったからしょうがない。。(−_−;
この映画はとても淡々と、事実を追って描いた作品のように見えた。

エンドロールで流れる、モノクロの当時の写真。
英雄となった兵士たちのポートレート。生々しい戦場の様子。
俺は、きみのためにこそ〜でもエンドロールで同じように写真が流れた。若い兵士たちのくったくのない笑顔がたくさんあったっけ。


何年か前だったか、戦争映画を家族で観たか何かで、戦争について話す機会があった。
太平洋戦争について「つい最近のこと」と言ったあたしは夫と娘に「えー?!昔の事じゃん」と非難された。確かに最近と言うのは語弊があるだろうけど、でも考えてみてよ。自分が生まれる20年ちょっと前の話でしょ。娘がそう思うのは当然だけど、夫にとってはそう遠くない過去じゃないの?夫は「・・・」。。
あたしがおかしいのか??
まだそんなに昔のことと思えない。なぜか分からないけれど。

いろいろなものを犠牲にして、今のあたしたちが成り立っている。
それは日本もアメリカも同じこと。
どっちが正しいとか悪いとか、そんなことじゃなく、過ちを繰り返さないこと。
きっと誰もが頭では分かっている。
でもそれを実践していくのは、困難なことなのだろうか。。
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by suga_m | 2008-03-15 09:45 | 映画

俺は、君のためにこそ死ににいく

脚本製作石原慎太郎
こういう映画は自分にエネルギーのある時じゃないと。。と前も思ってたけど、今回も夫の手が伸び。。まあ興味はあったが覚悟して観た。
やっぱりなー、もうズルズルダーダーになっちまいましたよ。。
なんかことさらに泣かそう、泣かそうとしてないか?!

そもそも石原慎太郎が、戦時中軍の指定食堂を営んでいたトメさんとは親交があったそうで。
実際に本人から話を聞いて脚本を書いたそうなので、それなりの期待はしていたのだが、トメさんが何故岸恵子なのか!?
そこが一番疑問で、きっと石原慎太郎が岸ファンなのだろうと思ったら、やはりその通りだったようだ。どうもトメさんの晩年のイメージが強いからか違和感を抱いてしまうのだが、実際トメさんはかなり美しい人だったらしく、当時は40そこそこくらいのはずだから岸恵子じゃフケ過ぎだったということで。そう考えれば納得。

そういえば、以前トメさんと特攻隊員を取り上げたドキュメンタリーで見ていたのだが、信州上田からやってきた青年の出撃前と後のエピソードのシーンで思い出した。
上田は蛍が有名なところなんだけど、死んだら蛍になって戻ってくるよ。。
と言った青年が戦死した後、庭に本当に蛍がやってきて、皆で「○○が戻ってきたよ!」と言ったのだそうだ。

特攻については、いろいろな考えがあると思う。
そもそも志願と言う名の強制だったとも聞くし。
誰もが御国のために喜んで身を投げ出したわけじゃない。
皆死ぬのが恐くて、どうしようもなかったと思う。
勝つと信じて飛んだ青年も中にはいるかもしれないが、「きけわだつみの声」のモデルとなった上原良司は負けると確信しての出撃だったと。。

現実にそのような時代に生きていないあたしたちがどれだけ考えたとしても、それは想像にしか過ぎないことだし、理解しようとしても到底無理な話である。
それでも本当にあったことを自分なりに考える、良いきっかけをこの映画は与えてくれるんじゃないか。しかしこのテーマの邦画は制作費、役者層など考えてもなかなか作るのが難しいのではなかろうか。。と心底思ったのだった。

※トメさんは平成4年に他界しており、「富屋食堂」は今は富屋旅館として営業しているそうである。
鳥濵トメと富屋旅館のホームページ
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by suga_m | 2008-03-07 15:09 | 映画

硫黄島からの手紙

歴史では硫黄島での戦いなんてものは教わった記憶がなく、映画になったというので初めて知ったくらいで全くもって無知だったあたし。
栗林中将(劇中では渡辺謙)は長野の人で、現在の長野市松代に生まれた。
松代といえば大本営跡壕(めちゃくちゃコワイ)のあるところで有名だ。

実は以前に、硫黄島から生還した人たちのドキュメンタリー番組をテレビで見ていた。
なので日本視点というこの映画に、結構期待していたのだ。

硫黄島の壮絶な戦い。
飲まず食わずで炭やうじまで口にしたとか、壕の入り口を爆弾でふっ飛ばされて生き埋めにされたとか、水とガソリンを壕に注入されて
火あぶりにされたとか、本土から送られてきた武器はあろうことか花火だったとか、戦死した兵士を2体、3体と上にかぶって米兵をやりすごしたとか。。
壕の中は40度にもなる灼熱地獄だったとか。。様々な話を聞いていたのだが。。
映画では、思っていたのと全く違うと言っても良いくらい、ほど遠いものに思えた。
映画の中の壕はひんやり感すら漂っていたくらいで、あれにはたまげたね。
どうにも腑に落ちない。。。



役者には、壮絶な戦いをしいられているような緊張感は全くなく、二宮に至っては「当時こんなやついねーだろ!」という人物像。
渡辺謙は無難過ぎだし(それで最後まで観られたかもだけど)、日本軍は2万はいたはずなのに、どこにそれだけの兵士が?!という位せせこましい世界になってるし、壕を掘りはじめたと思ったらあっという間に完成してるし。数え上げれば切りがない。

そもそも「5日で落とせると思っていた米軍を、1ヶ月以上も苦戦させた」戦いだったはず。なのに肝心の戦法など全く描かれておらず、ただ洞窟(にしか見えない)に立てこもった日本軍という映像で終始した感じ。
これを日本視点の硫黄島の戦いとは言って欲しくない。
でもまあクリントは、まじめに真摯に描こうとしたようだし、そこんとこは評価はできるが。
総体的にぼろくそだなー、久々。この映画好きな人、ごめん。


**栗林中将は最後の攻撃を行った際に戦死しているが、階級章を外していたため遺体発見に至らず。また師団長自らが突撃したのは、日本の戦史上初めてのことである。**
硫黄島には、現在も1万を超える遺骨が未回収のままだそうである。

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by suga_m | 2008-03-03 17:02 | 映画

きけわだつみのこえ

夏に観てから随分たってしまった。
昔公開されて間もない頃に観て以来。
戦後60周年だからか?なんとなく家族と戦争の話になって、思い出した。

長野県は全国でも、特攻隊員として出兵した人が非常に多い県だとどこかで聞いたことがあるが、どうなんだろう。
「きけわだつみのこえ」という本があるが、その本に「上原良司」という人の手記が掲載されている。太平洋戦争当時慶應大生だった上原良司は、特攻隊員として沖縄の海で戦死した。
その上原良司の生まれ育った町に、今私は住んでいる。
昔はそんな人の存在も知らなかった。ここへ住むようになって初めて知り、書簡や軍服その他の遺品を公開した「上原良司展」を見にいったりしていた。
だからまた観てみようと思った時、昔観た時と違う気持ちで観られるんじゃないかと思ったし、子供にも戦争と平和を考えてもらう良いチャンスかもしれないと思った。

劇中上原がモデルになった人物「芥川」を仲村トオルが演じている。
その他織田裕二、風間トオル、緒形直人、鶴田真由、的場浩二など、当時のいわゆる「トレンディ俳優」という人々が出演。

多分現代の若者に共感してもらいやすいように作られたのかもしれない。
多少さらりと流しているように見えるところもあったりする。ラストも。。妙に清々しい終わり方。
特に的場の役所などは、戦争を背景とした時代にいたとはとても思えない人間像になっている。まあ、それはそれでいいのかもしれない。

緒方の演じる鶴谷は,召集令状を無視して逃亡の道を選ぶ。
そのようなことが可能だったのかと疑問に思っていた。

ところがこの夏実際に、当人は志願したのだが、実の父が戦争へ行くことを猛反対し、行かせなかったという話を新聞で読んだ。地元と言っては語弊があるが、ここからそう遠くない町に住んでいる人だ。
「非国民」とののしられ蹴られ、村八分にされようとも断固として拒否した父親の気持ちを、当時その人は理解できなかったらしい。後になって彼は父親の行為と気持ちに深く感謝したという手記だった。



特攻隊として突撃する前に、故郷に帰った芥川(上原)は遺書として「特攻隊のパイロットは一機械にすぎぬ」「明日は自由主義者が一人この世から去っていきます」
と書いた。
自由主義の国アメリカが勝つ事は、火を見るより明かだと彼は残したそうだが。。
彼のように結果が分かっていた人ばかりではないだろうが、はっきりと悟っていながら特攻として飛び立たねばならず、生きて帰ることなど許されない。。。


そんな時代が確かにあったんだなあ。
それから60年が経ち、周りを見渡しても当時を思い起こさせるような事が殆どない世界に私たちは住んでいる。
とても信じられないけれど。。

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by suga_m | 2005-09-20 16:57 | 映画

聖なる嘘つきその名はジェイコブ

ロビン・ウィリアムス主演。。。
好きな俳優ではある。。しかしこの映画の存在は全く知らなかった。

第二次大戦下のポーランド。全ての情報から遮断されたゲットーで、いつ終るとも知れない戦争と死に不安を抱きつつ生活するユダヤ人達。
そんな中、ドイツ軍司令本部で偶然ドイツの不利な戦況を耳にしたジェイコブ。
友達に話したそのニュースは、あっという間にゲットー中に広まって行き、人々は彼のニュースに生きる希望を見いだす。。

設定としてはとてもよく分かる話ではある。

しかし。。うううーん。
ジェイコブにロビンをもってきたこの監督の意図するところは??
重いテーマを爽やかに描いたと見るか、重いテーマがちょっと軽く扱われたと見るか。
ロビンの良い所が中途半端に見せられた感じもある。

どうやら時期的にも内容的にも「ライフ・イズ・ビューティフル」と比べられる事が多いようで、ライフ・・よりいい!という声も多く涙が止まらなかったという意見も多数あったよう。
しかし私はライフ・・のように感情移入できなかったし、涙も出なかった。

嘘には人を傷つけるものもあるが、人に希望を持たせる嘘もある。
自分の嘘が招いたある事件をきっかけに、ジェイコブは嘘をつき続ける決心をした。

でもこの事件が説得力に欠けるような気がしたので、最後まで感情移入ができなかった。ジェイコブがすらすらと上手に嘘をつくシーン。あれはジェイコブのキャラクターではないのでは。。完全にロビンだからしゃべらせた、って感じでちょっと冷める。ジェイコブより医者の先生の方がとても印象に残る。
上手に作っていたら、もっと素晴らしい話になっていたのに残念。

同じく戦争がテーマでロビンの映画だったら、「グッドモーニング ベトナム」の方が作品としては良いのではないか?
少なくとも、ロビンの魅力はとてもよく出せていると私は思う。

しかし内容はともかくとして、ロビンのあのくしゃっとした笑顔には癒されると思うのは私だけか?
とても魅力的な人だと思う。


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by suga_m | 2005-03-15 17:16 | 映画